卒業式に歌えない?!

当たり前がなくなってしまった

黒石市はこの春で閉校する小学校がいくつかある。

どれみ教室では5名が卒業式や送る会でピアノを弾くはずだった。
「桜の下で」「最後のチャイム」「旅立ちの日に」「ふるさと」「さくら」

メロディがとてもきれいなので、私も歌いながらレッスンを楽しんだ。

マスクをしながらレッスン

飛沫感染などの対応で卒業式は簡略になり、合唱はカットになった。

Rさん「…すごくショック」

Yさん「休校になる前にビデオで収録しました。卒業式で流すかも」

Mさん「合唱は歌わないで、退場のBGMとして弾けるそうです」

私「みんな元気なときに1回でも練習できてよかった。けど、伴奏が聴こえるのに歌えないって気持ちもつらいね」

コロナウイルスで、みんなと過ごしてきた時間も絆もなくなることはない。

周りの人の健康のために、今は“できないことを受け入れよう

 

年中・年長さん向けのおけいこ④

◇『ド』の位置をみつけよう

「◯◯くんの大好きな消防車がピアノにきているよ。2つの黒鍵と3つの黒鍵、どこに止まったらいいかな?」

子どもは飽きやすく、毎日毎日ちがう遊び方を考えていきます。素直に教わったことはなんでも吸収できる年齢です。

はじめて覚える『ド』の位置

「電車がどれみ駅に向かって出発!」

の駅は、右手1番の指で降りてください」

どれみえきいきのれっしゃ
どれみ駅行きの列車

子どもの目線で興味がわくように考えました。わかることが楽しくなっていきますように・・

◇音程の聴き比べ

「楽しい気持ちはどっち?♩ド♩レ♩ミ」

「さみしい気持ちはどっち?♩ド♩レ♩♭ミ」

“ド”から弾き始めても、音程が変わるとハ長調とハ短調になることを感覚で知っています。すごいな。

どんなちっちゃな芽も、水と太陽があればいつか花は咲いてくれます。

小学校低学年のおけいこ②

自分でわかるメロディー譜

「先生!『山のポルカ』って曲、知ってる?学校でやってるの」

 ‥もちろん知っているのですが、弾いてほしくて

「聴けば思い出すかもしれないなぁ~」

「楽譜ないとできない」

「じゃ、作ろっか!!」

「山のポルカ」ピアニカで音を確かめる

「できた!」

メモ書きみたいな楽譜、自分だけがわかる楽譜。

 

「せんせい、『かえるのうた』ってどう弾くの?」

「じゃあ、先生が弾くから書いてくれる?
どれみふぁみれど。指番号は1.2.3.4‥」

音名だけの「かえるのうた」

「できた!」

「かえるくんも歌っているみたいね」ケロケロ

本番慣れの弾き合い会

コンクール本選出場を目指して

明日、ピアノコンクール弘前地区の予選会です。

コンクールを受ける日が決まっているので、いつまでにどこまで到達できるとよいのか計画して、理想の演奏に近づけるように日々練習してきました。

“入選させること”だけが目的でありません。

津軽新報の記事
2019年7月19日:津軽新報

課題曲の弾き合い会は、本番に慣れるための大事な勉強会で、互いに励まし合ったり、よい刺激を受ける日になりました。

いつの間にか小さかった弟ちゃん、妹ちゃんも騒がないでレッスンを見て待てるようになりましたね。協力してくれてありがとう。

本番慣れの弾き合い会
本番慣れの弾き合い会(スポカルイン黒石)

子どもは自主性に任せていても、なかなか上達してくれません。

本番、限界まで努力したくなる面白さを知った生徒さんは、いつのまにか心も強くなっています。

たとえ予選に通過できなくても、「失敗」と思えばそれは失敗で、そのような経験は「成功」への一歩手前と思っています。確実に力がつきましたよ。

コンクールの記念品(先生から)
コンクールの記念品(先生から)

いま一生懸命頑張っている姿、すごく素敵だよ!うるうる(泣)

年中・年長さん向けのおけいこ③

「ピアノの絵本」をもっと楽しむ

わたしは子どもの絵をみるのが大好きです。
言いたいことをもっと知りたいから。

くもにのっていくよ

「風船のお顔は、お友達かな?」

「ぼくとね、お父さんとお母さん」

「無事に宝島へ着くといいね」

「うん!いってきま~す」

 

おおきな おおきな けやきのき

そのはたらく車、どこに張るのかな‥

「自転車に乗ってるのは、ぼくなの」

「じゃあ、公園は工事中みたいだから気をつけてね!」

いつかは大人になる子どもたち。

ずっと後で、生徒さんと幼少の頃を語れる時があればいいな。

忘れてしまうかなぁ。

きょうだいだけの時間

共通の話題は“ピアノ”

きょうだいでおけいこの場合、可能なかぎり一緒に来てもらいます。

きょうだいはライバルではなく、仲良く助け合う存在であってほしいと願うからです。

「お兄ちゃん(お姉ちゃん)ちゃんみたいに弾きたいなぁ」

下の子が自然に目標をもってくれるので、わたしはいつもお兄ちゃん(お姉ちゃん)を励ますように心がけています。

週に一回、兄弟だけの時間

先生が教えている時、自分の番が来るまで静かに待っていれるようになると、ソルフェージュも兼ねた60分がちょうどいいおけいこの時間に感じます。

「発表会では心を一つにして連弾しようね~」

「しあわせ5人かぞく」  

おとうさん(青)とおかあさん(橙)
ふたりのお姉ちゃん(ピンク&黄色)とわたし(緑)

忙しかった卒業シーズン

期間限定のレッスン

4名の生徒さんが卒業式の歌を伴奏しました。

A保育園年長Aちゃん「パプリカ」

H小学校5年Rさん「明日へつなぐもの」

 〃  6年Kさん「ふるさと」youth case作曲

K中学校2年Kさん「はばたこう明日へ」

レッスンせず自力で弾ける生徒もいましたが、中には時間をかけとても努力して頑張った生徒たちもいます。

「ミスしても伴奏が止まることはできない」と教えてきました。

お手紙~ピアノの先生へ
青森ホタテバターせんべい

立派に弾いてくれたようで安心しました。

労いのお言葉&お菓子、ピアノの先生は幸せです。

小学校低学年のおけいこ①

トンプソン~現代ピアノ教本

どれみ教室では、初歩の小学生にこの教則本を使わせています。

小さな曲をいろいろなパターンで弾く、読み取りのチカラをつけさせれる優れた教本だと感じています。

「とび石」

おがわ ちょろり とびいしさん

とんでとんで ここまで おいで

あらら つるり すってんころり

やだな びしょぬれになっちゃった

「びしょぬれになっちゃったのは、男の子かな。女の子かな?」

「おとこの子!」

なぜか、みんな自分とは違う異性をいいます。(笑)

どんなことが起きるのか頭の中で空想して弾くと楽しいですね。

音のもつ意味を考える練習ができます。

年中・年長さん向けのおけいこ②

イメージが物語をつくる

教則本ラーニング・トウ・プレイ②に「象の赤ちゃん」という曲があります。

ゾウは動物園でしか見れませんので、教える側にとってもなかなか難しいお題ですが、そこが外国の本の魅力を感じるところです。

「ゾウさん、どうやって歩くんだろうね~」
‥ゆっくりだよ。パオーンって鳴くんだって。
「楽譜のどこで?」
‥ここだよ(指さししながら教えてくれた)

「お鼻が長くて、お耳も大きいよね~」
‥うん、おかあさんも一緒にいるよ。
「そうか、赤ちゃんだ・も・ん・ね」(スゴイ!)

テレビやビデオが人気の現代であっても、目に見えないものを想像していく楽しさが、子どもに大切だと感じます。

いつか大人になってもピアノの本を開くたびに、昔、お気に入りだったことやその印象が残っていればいいな。


「ゾウ」といえば、30年前までは高級ピアノの白鍵に象牙(ぞうげ)が使われていたことをふと思い出しました。

ピアノという楽器の歴史に「象」が関わっていたことを、わたしたちは忘れてはならないですね。

年中・年長さん向けのおけいこ①

教則本は「うたとピアノの絵本」

楽譜の音域に合わせると真ん中が「ド」で、そこにおへそがくるように座ってもらいます。

右手はド・レ・ミにおいて、左手をド・シ・ラの位置におきます。

この教本のよいところは、字が大きくて見やすいことや、ト音・ヘ音記号を導入から取り入れていけるので、小さいお子さまでも自然にヘ音記号が読めることです。

自分で指の番号を書いてシールをはったら、次に伴奏に合わせて歌ったり、リズムを打ったりします。

指導のとき大事にしているのは「ちょっとだけ、手ごたえを感じて帰る!」ことです。

メロディーを口ずさみたくなるころには、もう弾けています。